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本記事は 坂本知己行政書士事務所坂本知己行政書士 監修のもと作成しています。(監修日: 2026-09-01)

監修は掲載時点の法令に関する記述の正確性についてのものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。 記事内容へのお問い合わせは当サイト運営者までお願いします。

古物商の営業所要件

自宅OK?賃貸の注意点は?

営業所のイメージ

1. 古物商の「営業所」とは

古物商許可を申請する際、営業所の届出が必須です。営業所とは、古物の取引を行う場所、台帳を保管する場所、標識(古物商プレート)を掲示する場所を指します。実店舗がなくても、ネット販売のみの場合でも営業所の届出が必要です。

営業所の3つの要件(法律に定義はなく、警察の審査で一般に求められる目安)

  1. 独立した管理権がある場所(鍵がかかる個室)
  2. 古物の保管が可能なスペース
  3. 台帳・許可証の保管と標識の掲示ができる場所

2. 場所別 OK / NG 判定(原則。最終判断は管轄警察署)

持ち家(戸建て・分譲マンション)
最もスムーズに申請可能
賃貸アパート・マンション
大家さんの使用承諾書が必要な場合あり
レンタルオフィス(個室・鍵付き)
独占使用可能であればOK
コワーキングスペース(共有デスク)
独立した管理権がないためNG
バーチャルオフィス
実体がないためNG
住所貸しサービス
管理権がないためNG
倉庫(十分なスペース)
古物の保管場所として追加届出可能
車の中
固定された場所ではないためNG

3. 賃貸の場合の対応手順

1
管轄の警察署に事前相談
「賃貸物件を営業所にしたい」と伝え、使用承諾書が必要か確認。地域によっては不要な場合もあります。
2
賃貸契約書を確認
「事業用途の使用禁止」の条項がないか確認。禁止されている場合は大家さんに相談が必要です。
3
大家さん(管理会社)に使用承諾書を依頼
「古物商としての営業所使用の承諾」をもらいます。書式は警察署で入手できます。
4
賃貸契約書のコピーを用意
申請書と一緒に提出します。賃借人の名前が本人であることを確認。

4. 営業所に備えるもの(掲示義務があるのは標識)

📜
古物商許可証
営業所で保管し、すぐ提示できる状態にしておくと安心です(法律上の掲示義務はありません)。行商・競り売りのときは許可証(原本)の携帯が義務(第11条)
🪧
古物商プレート(標識)
紺色の標識プレート。160mm×80mm。材質は金属・プラスチック等の耐久性のあるもの(紙のラミネートは不可)。公安委員会指定のフォーマット。ネットで購入可能(約2,000円)。営業所の公衆の見やすい場所への掲示が法律上の義務で(第12条)、違反は10万円以下の罰金です。

5. 営業所ごとに「管理者」を1人選任(義務)

営業所には、業務を適正に実施する責任者として管理者を1人選任する義務があります(古物営業法第13条)。個人で自宅を営業所にする場合は自分自身が管理者を兼ねるのが一般的で、管理者の氏名・住所は許可申請書の記載事項でもあります(同法第5条第1項第4号)。

  • 未成年者や、許可の欠格事由に当たる人などは管理者になれません(第13条第2項)
  • 管理者が変わったときは変更の日から14日以内に届出が必要です(第7条第2項)
  • 営業所を増やすとき、すでに他の営業所の管理者になっている人を新しい営業所の管理者に選任する場合は、届出の添付書類の一部を省略できます(施行規則第5条第8項)

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よくある質問

Q. 自宅を営業所にできる?
A. はい、可能です。持ち家の場合は問題なく申請できます。賃貸の場合は、大家さんの使用承諾書が必要になることがあります(管轄の警察署に確認)。
Q. マンション(分譲)の場合は?
A. 管理規約で「事業用途の使用禁止」となっていなければ申請可能です。管理組合の承諾書を求められることがあるので、規約を事前に確認してください。
Q. バーチャルオフィスは営業所にできる?
A. 原則NGです。古物商の営業所には「独立した管理権」が必要で、バーチャルオフィスや単なる住所貸しでは要件を満たしません。
Q. レンタルオフィスは?
A. 個室タイプで鍵がかかり、独占的に使用できるスペースであれば認められる場合があります。共有スペースのみの場合はNGの可能性が高いです。管轄警察署に事前確認を。
Q. 営業所がなくてもネットだけで販売できる?
A. いいえ。ネット販売であっても、古物商許可には営業所の届出が必要です。自宅を営業所にするのが一般的です。さらにネット販売では、申請書に販売サイトのURLを記載して届け出る義務(古物営業法第5条第1項第6号)があります。また、ネットで古物の情報を出して非対面で取引の申込みを受ける古物商は法律上「特定古物商」と呼ばれ(同法第8条の2)、氏名(名称)・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号を自社ウェブサイトに掲載して公衆の閲覧に供する義務があります(同法第12条第2項)。この義務には「常時使用する従業者が5人以下」「自ら管理するウェブサイトを持たない」といった免除がありますが(施行規則第13条の2)、特定古物商はその免除の対象から外されています(第12条第2項の括弧書き)。さらに特定古物商は、氏名等と一緒に取り扱う古物に関する事項も掲載する必要があります(同条第3項)。ここで勘違いが多いのが表示する「名前」です。個人で許可を受けた場合は許可を受けた本人の氏名を掲載する必要があり、氏名の代わりに屋号や営業所の名称だけを表示することは認められません(警視庁「古物商許可申請をされる方へ」)。フリマアプリやオークションサイトでも、古物商であることを表示せずに取引することはできません。もうひとつ、ネットで古物を販売することは特定商取引法の「通信販売」にあたるため、古物営業法とは別に、個人の事業者であっても事業者の氏名・住所・電話番号などを表示する義務があります(詳細は消費者庁「特定商取引法ガイド」)。自ら管理するサイトを持たずモールだけで販売する場合の掲載方法など個別の判断は、管轄警察署にご確認ください。
Q. 営業所を移転する場合は?
A. 営業所の移転は「事前届出」の対象です。移転してからではなく、変更の3日前までに変更届出書を管轄の警察署に提出します(古物営業法第7条第1項)。移転で管轄の警察署が変わる場合の手続きの詳細は、事前に警察署へ確認しておくと確実です。
Q. 管理者や氏名が変わったときも3日前まで?
A. いいえ。事前届出(3日前まで)が必要なのは営業所の新設・移転・廃止などで、管理者の交代や氏名・住所の変更などは「事後届出」です。変更の日から14日以内(登記事項証明書の添付が必要な場合は20日以内)に届け出ます(古物営業法第7条第2項)。

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※ ご注意

本ページの内容は古物営業法に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、法的アドバイスではありません。 具体的な運用方法や法令の解釈については、管轄の警察署(生活安全課)にお問い合わせください。 業者間取引や特殊な取引形態など、個別の事情により対応が異なる場合があります。

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