古物商の立入検査とは?
検査の内容・頻度・準備すべきことを徹底解説

1. 立入検査とは
古物商の立入検査は、古物営業法第22条に基づき、警察職員(実際には所轄警察署の担当者)が古物商の営業所などに立ち入って行う検査です。盗品の流通防止と古物取引の適正化を目的としています。
※ 法的根拠
警察職員は、必要があると認めるときは、営業時間中に、古物商の営業所・仮設店舗・古物の保管場所・古物市場などに立ち入り、古物と帳簿等を検査し、関係者に質問することができる(古物営業法第22条第1項の要旨)。あわせて警察本部長等は、古物商に対して盗品等に関し必要な報告を求めることもできます(同条第3項)。
2. 検査で確認されること
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古物台帳の記録
重要度: 高取引記録が正しく記載されているか。取引の年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所氏名職業年齢・確認の方法という法定の記載事項(と様式の代価欄)を満たしているか確認されます。
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本人確認の方法
重要度: 高相手方の身元確認を適切に行っているか。免許証等の種類と番号が記録されているか確認されます。
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許可証の保管・携帯
重要度: 中許可証をすぐ提示できる状態か確認されます。法律上の義務は「行商・競り売りのときの携帯」(第11条)で、営業所への掲示義務があるのは標識です。
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営業所の実態
重要度: 中届出どおりの場所で営業しているか。倉庫・保管場所の確認も行われることがあります。
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標識(プレート)の掲示
重要度: 中古物商のプレート(標識)が営業所の公衆の見やすい場所に掲示されているか確認されます。これは第12条の法律上の義務で、違反は10万円以下の罰金です。
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ウェブサイトの許可番号表示
重要度: 中ネット販売を行う場合、サイトに氏名(名称)・公安委員会名・許可証番号が表示されているか確認されます(第12条第2項)。従業者5人以下などの免除(施行規則第13条の2)はありますが、ネットで古物の取引を行う「特定古物商」(第8条の2)はこの免除の対象外です。取り扱う古物に関する事項の掲載(同条第3項)も必要です。
3. 不備があった場合の罰則
台帳の未記載・虚偽記載古物営業法 第33条第2号6か月以下の拘禁刑 又は 30万円以下の罰金
本人確認義務違反古物営業法 第33条第1号6か月以下の拘禁刑 又は 30万円以下の罰金
検査の拒否・妨害・忌避古物営業法 第35条第3号10万円以下の罰金
標識の掲示義務違反・ウェブでの氏名等の公表義務違反・行商時の許可証等の不携帯古物営業法 第35条第2号10万円以下の罰金
警察本部長等への報告をしない・虚偽の報告古物営業法 第35条第4号10万円以下の罰金
変更届の未提出・虚偽の届出古物営業法 第35条第1号10万円以下の罰金
営業所・相手方の住所・届出済み仮設店舗以外の場所での古物の受取り古物営業法 第32条(第14条第1項)1年以下の拘禁刑 又は 50万円以下の罰金
無許可営業古物営業法 第31条第1号3年以下の拘禁刑 又は 100万円以下の罰金
2026年8月28日時点の古物営業法の条文にもとづきます(出典:e-Gov法令検索「古物営業法」)。 刑法改正(令和7年6月1日施行)により、従来の「懲役」は「拘禁刑」に改められています。
4. 検査に備えるチェックリスト
古物台帳が最新の状態に更新されている
取引ごとに相手方の本人確認記録がある
古物商プレート(標識)が営業所の見やすい場所に掲示されている
許可証をすぐ提示できる場所に保管している(行商・競り売り時は携帯)
ネット販売サイトに許可番号が表示されている
台帳が最後の記載をした日から3年間保存されている
取り扱い品目が許可証の記載と一致している
5. カンタン台帳で台帳を印刷・提出する方法
立入検査の際、警察から「台帳を見せてください」と求められたら、スマホやPCの画面をそのまま見せるか、PDF形式で印刷して提出できます。以下の手順でかんたんに出力できます。
1
ダッシュボードにログイン
kantandaicho.com にログインし、左メニューまたはダッシュボードから「古物台帳」をタップします。
2
PDFボタンを押す
台帳一覧の右上にある「PDF」ボタンを押します。サーバーから暗号化されたデータが安全に復号され、新しいタブに台帳が表示されます。
3
印刷ダイアログで「PDFに保存」
自動的に印刷画面が開きます。「PDFとして保存」を選べばファイルとして保存でき、「印刷」を選べばそのままプリンターで印刷できます。
4
警察に提出!
出力されたPDFには、取引日・品目・数量・特徴・相手方の住所氏名職業年齢・確認の方法(書類の種類と番号)という法定の記載事項と、代価(金額)がすべて記載されています。
ヒント
- スマホの場合:画面を直接見せるだけでもOKです。警察もデジタル台帳に慣れてきています。
- CSV出力:PDFの隣にある「CSV」ボタンでExcel形式でも出力できます。社内管理や税理士への提出に便利です。
- 暗号化:個人情報(住所・書類番号)は暗号化(AES-256-GCM)して保存されています。PDF出力時のみ復号されるので、情報漏洩のリスクを最小限に抑えています。
よくある質問
Q. 立入検査は事前に連絡がある?
A. 法律に事前通知を義務づける規定はありません。ただし、実際には電話連絡の上で訪問されることが多いです(古物営業法第22条)。
Q. 検査を拒否できる?
A. 立入りや帳簿等の検査を拒み、妨げ、または忌避した場合、10万円以下の罰金に処される可能性があります(古物営業法第35条第3号)。金額の多寡にかかわらず、営業停止命令や許可取消しといった行政処分の要因にもなり得ます。
Q. 立入検査はどのくらいの頻度?
A. 法律で頻度は定められていません。地域や業種によって異なり、新規取得後しばらくして訪問されたという声もあります。いつ来ても見せられる状態にしておくのが基本です。
Q. 自宅が営業所の場合も検査対象?
A. はい。自宅を営業所として届け出ている場合も、立入検査の対象です。営業所として届け出たスペースが検査対象になります。
Q. ネット販売のみでも検査はある?
A. はい。実店舗がなくても、営業所(自宅等)への立入検査が行われる可能性があります。台帳や標識(古物商プレート)の掲示が確認されます。
Q. 台帳がないとどうなる?
A. 台帳の不備は行政処分(営業停止命令・許可取消)の対象になります。記載義務違反・虚偽記載は6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金の対象です(古物営業法第33条第2号)。日頃から正確に記録しておくことが重要です。



